宮崎駿を通して地域を読む

ご訪問、ありがとうございます。

 

本日、宮崎駿を通して東アジアを読み解いていきたいと思います。

宮崎駿については、知らない方はいないと思いますので、紹介は省略します。

ただし、宮崎駿については、人によって見方が違うと思います。

 

羅生門的視点で宮崎駿を見ることができるといえよう。

 

 

 

 

本題に入る前に余談です。

これはわたしだけの経験かもしれませんが、30歳近くなるまで、

漫画やアニメは、子供だけに属するもので、自分とは関係ないと思っていました。

 

学部時代、ゼミ室で、

恩師のHM先生が漫画(コナンだったと思います?)を読んでいる場面を見て、

笑ったことがありました。

「漫画を読まないと一人前の研究者になれないぞ!」とHM先生に言われました。

その時、「何を言ってるんですか?」と聞き流しました。

 

今、考えれば、はなはだしく恥ずかしい。

はなはだ失礼なことをしたと反省しています。

漫画もアニメも立派の文化だと思うようなりました。

その意識が転換したのは、いくつのきっかけがありました。

主には以下の3つです。

  1. 結婚して子供が生まれて、一緒に漫画やアニメを見ることになったこと。
  2. 2011~2013年、大学の中国事務所で長期滞在期間中、                             多くの中国人の大学生と接し、アニメについて意見交換ができたこと
  3. 2017年、通訳として第4回新千歳空港国際アニメーション映画祭に参加したこと

 

 

ここで、上記で言及したきっかけ2について、少し補足します。

2011~2021年、大学の北京事務所の職員として、

大学のPRと日本に留学したい中国人大学生の相談役などを務めていました。

いうまでもなく大学や日本(北海道)の生活などの紹介がメインでした。

 

個人面談の際には、度々宮崎アニメが話題となりました。

驚くほど、多くの中国人の若者が、宮崎駿について詳しい。

しかし、2011年当時、宮崎駿のすごさは知っていましたが、

作品自体は、『崖の上のポニョ』しか見ていなかったのです。

それで、北京の一番大きい書店に行って、宮崎駿監督作品集 [DVD]を購入しました。

 

 

 

約1ヶ月間をかけて作品集の9作品を全部見ました。

特に印象に残ったのが『千と千尋の神隠し』です。

つまり、ある意味で、わたしは日本の外で、本気で宮崎駿のアニメと「出会った」のです。

 

2017年、通訳として第4回新千歳空港国際アニメーション映画祭に参加したことをきっかけに、アニメについて、本気に研究をスタートしました。

 

 

 

現段階、作品は主に宮崎駿監督の作品を中心に見て、研究を進めています。

関連書籍や論文をだいぶ集めてきました。

非常勤講師先の授業や研修にも、適宜にアニメと漫画の要素を取り入れるようにしています。

 

わたしの研究は、文献資料はもとより、インタビューも重視しています。

いままで、中国人だけではなく、韓国人にもインタビューを進めています。

嬉しいことは、宮崎駿監督は、中国でも、韓国でも広く知られていることです。

その意味で、宮崎駿監督のアニメは、日本と中国、日本と韓国の交流の架け橋となっているといえよう。

 

 

参考文献

切通理作宮崎駿の<世界>』ちくま新書、2001年。