クラシック界の巨匠ヨーヨー・マを通して地域を読む

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本日も音楽関連の人物として、クラシック界の巨匠ヨーヨー・マについて紹介します。

 

下記はヨーヨー・マの略歴です。

1955年フランス生。ハーバード大学卒業(音楽人類学)。

父の馬孝駿は中国寧波生まれで、オーケストラ指揮者、作曲家。

母の盧雅文は香港生まれで、国立中央大学出身の声楽家

ヨーヨー・マの両親は中国を離れパリに渡った後、7歳の時にニューヨークに移り住み、ニューヨーク在住。

幼少の頃よりヴァイオリン、ヴィオラ、チェロを習い、5歳にしてすでに観衆を前に演奏を行った。7歳の時にはジョン・F・ケネディの前で演奏。

また、8歳でレナード・バーンスタインが行ったコンサートでアメリカのテレビに出演。クラシック音楽から現代音楽までの幅広いレパートリーを持ち、デビュー当時のテクニックは、世界最高ともいわれていました。

 

ヨーヨー・マが2000年に「音の文化遺産」を世界に発信するために、「シルクロード・アンサンブル」を立ち上げました 。

 

この「シルクロード・プロジェクト」構想の基底には、ヨーヨー・マの1981年、奈良の正倉院に残るシルクロード文物の出会い、そして自身のルーツである中国への思いがあったようです。

 

日本では、2005年にNHKで放映された『新シルクロード』のテーマ曲を演奏したことでも話題。ヨーヨー・マの音楽的ルーツに迫ったドキュメンタリー映画ヨーヨー・マと旅するシルクロード』が、 2017年に劇場公開されました。

映画公開した間もない頃、私は当時、中学生だった長男と小学生だった次男を連れて映画見に行きました。

 

 

映画は垣根を越えて新しい音楽の可能性を追求するヨーヨー・マの生き様に迫り、シルクロードにゆかりがあり、様々な歴史的、文化的、民族的、政治的背景を背負った「シルクロード・アンサンブル」メンバーの一人一人を順に追っていきます。

メンバーのルーツを辿りながら、この映画で度々触れられるのは、メンバーの故郷、それぞれの土地固有の文化を紹介しています。

また、映画では、ステージでは見ることのできない音楽創造過程や中国琵琶、尺八、バグパイプなどによる伝統的な東西の音楽と現代音楽とが融合し、国境の越えた音楽そして人間のハーモに―が紡がれ、映画を観る者の心に響きます。

越境人のヨーヨー・マも、ドキュメンタリー映画ヨーヨー・マと旅するシルクロード』も、「平和資源」であると言えます。もっと多くの方に知ってほしいと願っています。これからもヨーヨー・マの音楽を聴き、東アジア地域の探究を続け、適宜の時にヨーヨー・マの続編について書きます。