【書評】『街場の読書論』

本日、フランス現代思想、映画論、武道論が専門の内田樹神戸女学院名誉教授の『待場の読書論』に紹介します。

 

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内田氏は、『日本辺境論』『待場の共同体論』など膨大の著書を世に送り出しました。また、ラジオや講演などでも活躍しています。文武両道できる研究者です。

 

今回、主に『待場の読書論』のなかで書かれた「学ぶ力」について紹介したいと思います。内田氏は「学ぶ力」について下記の三つあげています。

 

第1の条件は、自分には「まだまだ学ばなければならないことがたくさんある」という「学び足りなさ」の自覚があること。

 

第2に条件とは、教えてくれる「師(先生)」をみずから見つけようとすること。

 

第3の条件、それは、教えてくれる人を「その気」にさせること。つまり、師が「教える気」になる必要があります。

 

第2の条件について補足説明してます。

ここでいう「師」とは、別に学校の先生である必要はありません。書物を読んで、「あ、この人を師匠と呼ぼう」と思って、会ったことのない人を「師」に見立てることも可能です。

 

内田の議論に因んで言えば、内田氏に会ったことはないですが、書物からたくさんのことを教えてもらったから、心の中では師匠と呼んでおり、尊敬しています。